本号(令和6年6月号)では、小学校の教師として活躍されている渋谷仁志(ひとし)さんに密着しました。
渋谷仁志さん
Profile
インタビュー内容一覧
玉庭小学校、玉庭中学校で育った私は、部活動や生徒会活動に熱中できる学校という場が大好きでした。そして、自分を成長させてくれた先生方との出会いが、今思うと教師になりたいきっかけだったと思います。そして、大学に進学すると、サークル活動等で小学生と関わることが多くなりました。その中で、「子どもの成長ってすごい」と思う数々の瞬間に出会い、小学校の教師になって故郷の力になりたいと思うようになりました。
故郷の力になりたいと思ったからです。私は高校までずっと玉庭に住んでいて過疎化というものを肌で感じてきました。田舎ならではの不便さや豪雪で苦労している方々を見てきた中で、いつかは地元を良くしたいと思っていました。
教員になって子ども達と一緒に玉庭について調べる機会がありました。そのとき玉庭で農業をはじめあらゆる分野で活躍している方がたくさんいらっしゃることを知りました。他にも玉庭には様々な魅力があることを実感し、これらを学んでいく中で、ふるさとの良さを伝えていく、魅力を忘れない、思い続けることが何よりも大切だと考えるようになりました。教育を通して、これからも子ども達に地域の良さを伝え、子ども達がそれをを多くの人に伝えていけるよう頑張っていきます。
子どもたちの成長を間近で見ることができることです。「あ!この子、こんなことできるようになったんだ!」と、子どもが成長しているところを見るとすごく嬉しいです。また、子どもたちの豊かな発想に、驚かされたり、学ばされたりすることも教師ならではのやりがいだと思います。
子どもたちと話したり遊んだりする時間を大切にしたいのですが、勤務時間の大半は授業なので、時間の確保が難しいです。また、休憩時間がなかなか取れなかったり、勤務時間外の仕事も多くなってしまうことが現実です。
学校での学習や生活を通して、自分に合った生き方や学び方、考え方などを見つけてほしいと思っています。そのためにも、普段の授業から、教科書の内容を一方的に教えるのではなく、子どもたちが自分で調べたり、仲間と話しながら一緒に考えたりすることを大切にしています。
授業をしていると、「そんな考え方もあるの!?」と驚かされることばかりです。学習に前向きで、仲間と一緒に学んだり、活動したりすることが好きな子が多いです。それから、「家の近くに有名な農家の人がいるんだよ!」や「この間、地域のイベントに行ってきました!」と、話してくれる子が多く、自分たちの地域について関心が高いなと感じています。
母校の閉校に、教師という立場で関わらせていただいたことに感謝の思いしかありませんでした。故郷への恩返しをしたい、という気持ちで過ごした3年間でした。特に、閉校記念事業では、保護者の方や子どもの頃からお世話になっていた地域の方々と、一緒にお仕事をさせていただけたことが本当に嬉しかったです。
現在6年生の担任をしていて、総合的な学習の時間を通して、吉島地区の未来や子どもたち自身の未来について考える学習を進めています。中郡地区、玉庭地区もそうでしたが、吉島地区にも、地域で活躍している方がたくさんいらっしゃると聞いています。今後は、地域人材をコーディネーターの先生を通して活用させていただき、インタビュー活動を行いたいと思います。
いっぱい悩んで、いっぱい失敗して自分を磨き続けてほしいです。それらの経験が、将来、自分を支えてくれると思います。
まずは、一人ひとりの子どもたちと過ごす一日一日を大切にしたいと思います。その中で、今よりももっと、子どもたちの良さを伸ばしてあげられるような教師を目指して、勉強し続けていきたいです。