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Team Kawanishi vol.4 青木忠和さん(令和6年町報かわにし1月号掲載)

 本号(令和6年1月号)では、いぬかわわら細工会や里山と下小松古墳群を守る会に所属し、町や地区の伝統文化や資源を守るために活動している青木忠和さんに密着しました。

 

青木忠和さん

 

Profile

  • 川西町下小松在住
  • 平成22年に里山と下小松古墳群を守る会の設立に関わり、その後事務局として活動。
  • 平成23年にいぬかわわら細工会を設立し、事務局として活動。

 

インタビュー内容一覧

 

いぬかわわら細工会が設立された経緯を教えてください。

 地元の神社の獅子舞で使うわらじを作っている方々が高齢化し、今後どうするか話題になったことがきっかけです。当時私は地元の神社で役員をしていたので、その課題を強く認識していました。地区の人とその話をしていたときに、自分達でわらじ作りをやってみようという話になりました。当時私は交流センターの職員でもあったということで、センター主催でわらじ作りの講習会を開催し、地区から20名もの参加者が集まりました。その後組織化していこうという話になり、平成23年にいぬかわわら細工会を設立しました。

 

いぬかわわら細工会は何名の会員で運営していますか。

 今年2名の新会員が加入し、30名で運営しています。町内をはじめ町外在住の会員も在籍しています。

 

きっかけはわらじ作りとのことでしたが、現在行われている門松やしめ縄作りはどういうきっかけで始まりましたか。

 わらじ作りは毎年2~3月頃の作業となります。会員には農家の方が多く、収穫の時期が終わると比較的時間があったため、他にも何か始めたいとの声が挙がり、8年くらい前から門松作りを始めました。始めは自分達の分のみを作っていましたが、次第にご要望をいただけるようになり、販売用にも作るようになりました。
 しめ縄も同じように作るようになり、県内をはじめ宮城県や東京都からもご注文いただけるまでになりました。

 

いぬかわわら細工会の年間のスケジュールを教えてください。

 例年12月上旬から門松やしめ縄、しめ飾り作りをはじめ、12月下旬までに完成させます。(今年は注文いただいた数が多かったため、11月末から始めました。)完成後はご注文いただいた方々へ完成品の配達を行います。その後1月中旬の旧正月以降にそれらを回収します。その後は3月いっぱいまでわらじを作ります。

 

いぬかわわら細工会の作業場

 

門松作りの様子

 

しめ縄作りの様子

 

いぬかわわら細工会の皆さんがわら細工で大切にしていることを教えてください。

 会員全員が統一した作り方ができるように意思疎通を大切にしてきました。毎年毎年改善を繰り返し、いぬかわわら細工会独自の作り方を磨いてきました。
 また、わら細工は縁起物ですので、私達自身、家族、地域、町全体、みんなに福が来ることを願って作っています。
 それから、会員同士では常にコミュニケーションをとることを大切にしています。会員同士のお茶飲み、酒飲みの場は大切です。

 

いぬかわわら細工会 門松の特徴

 

読者の皆さんにわら細工のどのような点に注目してほしいですか。

 私達わら細工会の原点はわらじ作り、わらじ作りというのは獅子舞という伝統文化に関わることです。地区の伝統文化を守っていきたいという気持ちから活動していることに注目していただきたいです。

 

里山と下小松古墳群を守る会はどのような活動をされていますか。

 下小松古墳群内にある倒木の伐採等の環境整備や、山の中で自生しているヒメサユリの保護活動、それから月に2回くらいの頻度で山野草などの観賞会をはじめイベントの運営を行っています。令和3年には、植物の写真を集めた「下小松古墳群植物ガイドブック」を発行しました。ガイドブックは犬川の方をはじめ多くの皆さんに手に取っていただけたので、下小松古墳群のPRにつながり良かったと思っています。

 

下小松古墳群をガイドする会員

 

下小松古墳群ガイドブック

 

里山と下小松古墳群を守る会が設立された経緯を教えてください。

 設立以前は別の組織が下小松古墳群の環境整備を行っていました。この環境整備の成果もあり、当時なくなっていたヒメサユリが久しぶりに自生しました。その際に組織に所属していた方からお誘いいただいたことをきっかけに、交流センターの助成により、平成22年に里山と下小松古墳群を守る会を設立しました。

 

里山と下小松古墳群を守る会は何名の会員で運営していますか。

 今約60名の会員で運営しています。中には町外の方、遠いところだと東京都の方が所属しています。会には山野草が好きな人や山菜が好きな人、古墳が好きな人など、様々な分野の会員が集まっています。

 

里山と下小松古墳群を守る会ではどのような想いを持って活動されていますか。

 下小松古墳群は平成12年に国指定の文化財になるなど、町や地区にとっての宝です。私達はこの宝を守りたいという想いで活動しています。私にとっても古墳群は近所の里山で、子どもの頃から遊んでいた大切な場所です。それから、自分達が楽しんできたこの大切な場所を他の人にも楽しんでもらいたいという想いから、PR活動も頑張っています。

 

いぬかわわら細工会や里山と下小松古墳群を守る会の活動ではどのようなところにやりがいを感じますか。

 会員同士互いに健康で活動できていることにやりがいを感じます。

 

青木さんは地区のために先頭に立って活動している方の1人だと思います。どうしてここまで地区のために尽力いただけるのですか。想いなどを教えてください。

 以前農家の皆さんに関わる仕事に従事していました。その際に地域の皆さんに大変お世話になりました。このつながり、そして今まで育ててもらった恩返しをしていきたいと思って活動しています。そして後輩達にも引き継いでもらいたいと思っています。

 

今後若い世代の皆さんが青木さんの後継者として活動されていくと思います。若い世代の皆さんに伝えたいことがありましたら教えてください。

 私達がやってきたことを少しでも引き継いでいただけると幸いです。全てを引き継いでほしいとは思いません。時代によって考え方ややり方は変わっていくと思います。それでも地区の宝や伝統はいつまでも残していきたいものですので、少しでも何かを引き継いで守っていってほしいと思います。

 

最後に、青木さん自身の今後の目標を教えてください。

 いつまでも健康に活動していくことです。やっぱり健康でいなければ活動はできません。健康で精一杯楽しくやっていきたいと思います。
 それから、地区の新生児の応援もしていきたいです。いぬかわわら細工会では、いぬかわ振興協議会とともに毎年犬川地区で生まれた子ども達にしめ飾りや絵本をプレゼントしています。子は宝です。精一杯応援していきます。

 

Information

いぬかわわら細工会、里山と下小松古墳群を守る会ともに会員募集中。
詳しくは、事務局(青木忠和)までお問合せください。
電話 090-7329-4488


この記事に関するお問い合わせ先

担当課/ 総務課 情報統計グループ
TEL/ 0238‐42‐6695
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