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川西町長だより(令和5年度)

更新情報
川西町長だよりを更新しました

令和6年3月 新しい歴史の始まり

 町にとって待望の梨郷道路が、3月9日開通しました。平成21年3月事業採択以来、15年の歳月と321億円が投じられました。当初180億円の事業費でしたが、予想以上に地盤が安定せず、時間と経費がかさみました。多くの地権者や工事に協力いただいた沿線の皆さんに感謝申し上げます。
 今後はバイパス機能が最大限生かされ、公立置賜総合病院への救急搬送が迅速となり、置賜圏域の「命を救う道」として生かされます。またメディカルタウンや隣接する新長井工業団地の開発、飯豊町東山工業団地など産業振興や雇用の創出、観光をはじめとする交流の拡大など新潟・山形両県を結ぶ広域道路として利活用されます。また新潟山形南部道路は縦軸の東北中央自動車道と日本海沿岸自動車道の高速道路を横軸で結ぶ、格子状ネットワークの役割を担います。東日本大震災時に被災地へ人員や物資の輸送路として機能したことから、災害時の緊急輸送道路に指定され国土強靭化が図られます。
 同日国道287号線川西バイパスの1期区間が開通し、置賜30分圏構想の実現に一歩近づきました。
 新しい道路が開通すると心配されるのが、交通事故です。今までと違いバイパスが優先されますので、交差点での安全確認、スピードの出しすぎに注意してください。
 将来道路が着実に整備され、自動運転などの研究が進み、人口減少や高齢社会でも自由に移動できる時代が到来するのでは、と夢が膨らみます。
 18日には各小学校の卒業式、23日に玉庭小学校の閉校式が実施されます。閉校記念誌で触れましたが、玉庭の皆さんは「上杉の家臣団の血が脈々と受け継がれ、向学心に優れ、まさに学は身を助ける」を実践してこられました。長年有為な人材を数多く輩出されてきた玉庭小学校が、百二十周年の節目に閉校することは、地区の皆さんにとって感慨深いものがあると思います。これから新たな地域づくりが始まりますので、共に頑張ってまいりましょう。

 

令和6年2月 健康は口から

 暖冬少雪の今年の冬、まだ油断はできませんが春の訪れも早そうです。農家から春先の凍霜害、夏の水不足など農作物への影響を心配する声が届いています。農業はいつも自然条件に左右されますが、異常気象を乗り越えなければならない時代に入ったように思います。
 国は有機農業の拡大によるみどりの食料システム戦略を推進しています。先月、「オーガニックビレッジ全国集会」に参加し、「有機栽培、慣行栽培の技術が相互に生かされ、農薬や化学肥料を低減する土づくり運動、有機農産物の学校給食への提供、食農教育による消費者への働きかけ、課題として有機圃場の団地化等」町の取り組みを報告しました。他では「昨年の猛暑など有機は気候変動に負けない。ドローンやICT等を活用したスマート有機栽培や新規就農者支援、有機農産物の加工やコウノトリ米など特色ある販売」など興味深い内容でした。報告を聞きながら、私が就農した40年前に比べICT導入、企業参入など時代の変化を感じました。一方、マニュアル通りいかないのも農業です。化学分析に基づく「土づくり」を土台に、気候変動に適応した栽培技術の向上と担い手を増やしたいと思います。そして「健康は食から(食べたものが自分の体になる)」安全な農産物の生産を通じ「食と農」の大切さを伝えていきます。
 一方、近年口の中の健康と病気の関係が明らかになっています。歯を失い噛めなくなると、認知症や脳卒中、心臓病、糖尿病、肥満のリスクが高くなり要介護の原因の一つになっています。健康寿命を延ばすためには多くの歯を残し「噛める」ことが大切です。町では歯科医師の先生方のご指導を受け、0歳児から「かかりつけ歯医者さん」を持つ取り組みを進めています。虫歯や歯周病が悪化してから「痛くて」受診するのではなく、誰でも予防のために歯科受診を心掛けてほしいと思います。「食育」は食生活の安全とお口の中の健康を一緒に考えていくことが必要です。まさに口は「医食同源」の入り口ですね。

 

令和6年1月 希望を持ち続けよう

 明けましておめでとうございます。皆さまにおかれましては、お健やかに新年を迎えられたこととお慶び申し上げます。昨年中は、町政全般にわたりご支援ご協力を賜り、誠にありがとうございました。
 元旦早々、能登半島地震が発生、最大震度7を記録一瞬にして楽しい正月を奪いました。建物の倒壊、土砂災害、津波などいまだ被害の全容がつかめない大災害となりました。犠牲になられた皆さまのご冥福をお祈りするとともに、被災された皆さま、懸命に救命救助活動や支援に当たられている皆さまにお見舞い申し上げます。町内は震度4を記録しましたが被害はありませんでした。職員派遣の準備や義援金の募集を開始しました。
 今年の無災害を願い「川西町消防出初め式」を実施しました。祝賀放水、威風堂々とした分列行進など、地域防災を担う消防団の士気の高さを披露いただきました。川西町消防団は、令和4年8月3日からの大雨災害時の防災活動に対し、令和5年防災功労者内閣総理大臣表彰を受賞しました。団員は仕事や家庭生活と消防団活動を両立させ、町民の安全を守るため懸命に頑張っています。各家庭では「火の用心」「災害への備え」など予防消防にご協力をお願いします。
 私は安心して暮らせることがまちづくりの基本と考えます。近年災害や伝染病が平穏な暮らしに脅威を与えています。今後気候変動による災害の多発が予測され、町の安全安心の取り組みは重要です。人口減少や高齢化は進みますが、様々な社会的課題を克服しより持続的で、誰一人取り残されることのない社会を実現していくことが必要です。
 川西中学校3年生の皆さんとふれあいトークを開催、町の課題やまちづくりの考えを話していただきました。「自ら町のために何ができるか真剣に考えている中学生」に私は未来の希望を感じ、「まちづくりの主役は町民」を再認識しました。大いなる活躍を期待しています。
 皆さまのますますのご健勝ご多幸をご祈念申し上げます。

 

令和5年12月 町へのアクセスが改善

 コロナ克服で明けた令和5年も残すところわずかとなりました。5月コロナ感染症の分類が移行、町は通常の事業実施に努めてきました。
 私が今年強く感じたのは、気候変動、地球温暖化の進行です。経験したことのない夏の猛暑で熱中症が多発、農畜産物に大きな被害が発生しました。大規模な山火事、氷河や永久凍土が融け始めるなど、世界中で過去最高気温を更新、国連事務総長は「地球全体が沸騰する」と警鐘を鳴らしました。もう地球は後戻りができない状況ですが、次の世代のため持続可能な社会の実現、温暖化対策が最重要な課題であると強調したいと思います。
 国道287号バイパス米沢長井道路の整備が進んでいます。その一部区間米沢北バイパスが完成、開通式が開催されました。平成16年の着工から20年、大変長い時間がかかりましたが、川西町から東北中央自動車道へのアクセスが改善しました。梨郷道路と川西バイパスの第1工区は、来年3月に完成します。町の長年の悲願である287号バイパス整備は、令和10年度供用と国から明示され、いよいよ完成が見えてきました。米沢市と川西町を結ぶ町道虚空蔵山西線も完成間近となりました。これら道路整備には、用地を提供いただいた皆さんをはじめ、事業推進にご尽力いただいた皆さんのご協力に感謝を申し上げます。町は道路整備を弾みに、企業の誘致など地域活性化の施策を推進していきます。
 20日に川西中学校でふれあいトークを実施します。国では、少子化を克服するため、子どもに関する取り組みを社会の真ん中に据え推進する「こども基本法」を今年4月に施行しました。私も子どもたちの意見を聞く機会を大切にしていきたいと思います。どんな話題が飛び出すか楽しみです。
 一年間町の事業にご協力いただきありがとうございました。歳末のあわただしい時期となりますが、無事故、無災害で新年を迎えられますようご祈念申し上げます。

 

令和5年11月 感謝の秋

 今月も平年より気温の高い日が続いています。今年の夏は平年より5度高くその傾向が続き鶴岡市で観測史上初めて11月に夏日を記録しています。温暖化が益々加速しているように感じます。
 3日の文化の日に町民表彰式典を挙行、本町発展のため地方自治功労、農業振興、商工業振興のそれぞれの分野で活躍された六名の皆様を表彰しました。心からお祝いを申し上げます。
 川西町芸術文化祭が開催され多くの皆さんでにぎわいました。4年ぶりにコロナ前のプログラムを復活、日頃精進されている皆さんの発表を鑑賞しました。「今年で最後の舞台にします」と話された舞踊の熱演に感動しました。心の豊かさを育む文化振興の意義を強く感じています。
 各地区で収穫感謝祭が開催されました。厳しい猛暑で農作物は大打撃を受けましたが、農産物の展示コーナーに並ぶコメや野菜は苦労の跡を感じました。丸々と結球した白菜は暑さ除けの寒冷紗を張り水やりを注意し見事な出来栄えでした。コメは粒張りや光沢が弱いものの「良く暑さを乗り越えたな」と愛しく思いました。地区ごとに文化部門、イベントが企画され、楽しい笑顔に包まれ、今年一年の慰労と来年の営農に向けた活力を養いました。
 今月からダリヤPayの販売がスタートしました。1万円で1万3千円分の商品が買えるプレミアム付き電子商品券です。世界中で現金を使わない買い物が進み、外国人観光客のほとんどが携帯電話を利用して買い物を決済しています。これから日本もその流れに乗らざるを得なくなりますので、その土台作りのために、事業者も利用者もデジタルに挑戦してもらいたいと思います。携帯電話を利用しない方はカードも準備しています。まだ予算に余裕がありますので是非お問い合わせください。国からは追加の経済対策が示され電子決済を推奨しています。一回登録すれば、次回からプレミアム付き商品券の手続きは簡単になります。今回は一人当たり3万円分を町内外誰でも利用できます。ダリヤPayを利用して、飲食店をはじめ町内の事業者を応援していきましょう。

 

令和5年10月 猛暑の影響

 彼岸が過ぎ一気に秋が深まり、肌寒く感じる日も出て体がついていきません。現在コロナ、インフルエンザなど様々な感染症が繰り返し広がっていますので、ワクチン接種や感染対策に充分注意して元気にお過ごしください。
 「スーパーの野菜が高くって」と森のマルシェで野菜を買われた方から話しかけられました。全国的に猛暑が農産物に影響し、店頭に並ぶ野菜はどれも値上がりしています。秋野菜は種まきや移植の時期に高温が続き、何度もまき直し生育が遅れています。里芋は不作、枝豆は高温障害で受粉が不完全のためさやの付きが悪く実も不ぞろいで減収しています。
 米は主力のはえぬきが品質低下し一等米比率が50パーセントを下回りそうです。つや姫も等級を下げており、収量は地域差や個人差が大きくなっています。家畜は、乳牛の乳量低下、繁殖牛の受胎率低下、そして豚や鶏なども含め事故死が多発しています。家畜にとって30度以上の暑さは過酷です。
 ダリアは暑さに弱く、成長が止まり花芽が伸びず苦労しました。ダリヤ園は花数が極端に少なく入園料を半額にしてきました。果樹も春先の凍霜害、夏の高温障害と商品化できるものが少なくなっています。猛暑は農産物に大きな打撃を与えており、JAや農業共済組合と連携しながら状況を把握し対策を検討していきます。今後暑さ対策の研究も必要になると思います。
 9月の町報で特集を組んだ髙橋健太郎さんがメンバーに入る男子バレーチームが見事来年のパリオリンピック出場を決めました。髙橋選手はチームの主力として素晴らしい活躍を見せてくれました。様々な試練を乗り越えつかんだ栄光を心から祝福したいと思います。おめでとうございます。これから新たな挑戦が始まりますが町民みんなが応援しています。本町初のオリンピック選手誕生を期待しています。
 これから収穫祭等楽しいイベントが開催されます。ぜひご参加を。

 

令和5年9月 事件を教訓に

 平成28年長時間勤務により町職員が自死する事件が発生しました。あってはならない事件を招いてしまい、ご遺族の皆様や町民の皆様に心からお詫び申し上げます。大変申し訳ありませんでした。
 事件の原因として時間外勤務の取り扱いと実態把握の不備が認定されました。役場の長年の習慣から「時間外命令簿」と「職員の自主申告」によって時間外勤務時間を管理してきましたが、それだけでは勤務実態を十分把握できていませんでした。このことを踏まえ新庁舎での業務開始以降、職員一人一人の役場への入退庁を記録し、過重な勤務にならないよう適正な労務管理を実施しています。今後ともこの事件を教訓に、すべての職員が健康で安全に働けるように、働き方の総点検、職場のコミュニケーション推進、外部からの視点を取り入れた研修の実施など、さらに働きやすい職場にするため改善に取り組んでまいります。そして職員とともに業務に全力で取り組み、町民の皆様の負託に応えられるようなお一層努力してまいります。
 今月は敬老月間です。感染防止に注意しながら各地区で敬老会が開催され、ご長寿を皆さんでお祝いしました。賀寿を受けられたのは百七歳を最高齢に数え百歳以上の長寿の方25名、数え九十九歳の白寿の方12名、米寿の方142名、喜寿の方224名の皆さんです。大正、昭和、平成、令和の激動の時代を生きぬかれ、家族を守り、地域や町の発展のため長年ご尽力を賜り心から感謝を申し上げます。ご家族の皆様にもお喜び申し上げます。
 今年の夏は異常に暑い日が続いてきましたが、ようやく陽が短くなり秋の気配を感じるようになりました。猛暑が続いたため稲刈りが例年より早く始まりました。コメの品質など暑さの影響が心配されていますが、生産者の努力が報われ豊穣の秋となることを願っています。もう少し涼しくなるとダリヤ園も元気になりますので応援をよろしくお願いします。

 

令和5年8月 暑さに負けず

 中学生が熱中症で亡くなるなど災害級の猛暑が続き、疲れがたまり体力の低下が心配されます。規則正しい食生活や睡眠時間の確保が大切なポイントのようです。水分補給や暑さ対策に注意し乗り切っていきましょう。
 11日は4年ぶりの夏まつり、暑い中準備に奔走していただいてる皆さんに感謝しています。
 ダリヤ園が開園しました。暑さで満開ではありませんが可憐なダリアが皆さんに喜んでいただいています。開園式では昨年を振り返り、町にとってはなくてはならない施設であり、町の観光のシンボルとして一層充実していきたいと思いました。今年も三菱鉛筆様から記念の鉛筆を贈呈いただきました。ダリヤ園への町道が復旧しました。一年間う回路の沿線の皆さんにはご協力いただきありがとうございました。
 先月国や県、置賜の市町長による流域治水勉強会が開催され、国交省のヘリコプターに搭乗、米沢市から白鷹町まで最上川の現況を調査をしました。最上川流域全体に土砂堆積や支障木が繁茂し、これらを撤去する緊急治水対策プロジェクトの重要性が確認されました。一方山地の方も崩落した箇所が多数あり治山や砂防対策も重要です。流域全体で連携を図りながら様々な事業を通じ住民の安全を守っていきたいと思います。
 町は今年「かわにしオーガニックビレッジ宣言」を公表しました。活動の一環として菌ちゃんふあーむ代表の吉田俊道先生を講師に、小松保育所の子供たちと親子で「生ごみたい肥づくり」と「免疫力を上げる食生活」の講演会が開催されました。台所から出る野菜の皮や根は栄養価が大変高くたい肥作りに最適であり、発酵菌と土を混ぜプランターに寝かせました。一か月後にはその土に種や苗を植え野菜を育て、収穫しまた生ごみを土に返します。講演では「有機野菜の持つ生命力、微生物の力、生長点を食べるなど免疫力アップについて」の内容でした。今後も継続してご指導いただきますので是非ご参加ください。

 

令和5年7月 当たり前のありがたさ

 「命に係わる危険が迫っています」気象庁から福岡県にレベル5の大雨特別警報が発出されました。梅雨前線が停滞し同じところに次々と雨雲が発生、線状降水帯による発生集中豪雨が続いています。昨年8月の大雨がよみがえり犠牲者が出ないことを祈るばかりです。梅雨明けが待たれますが梅雨末期に豪雨が発生していますので油断はできません。明ければ猛暑が予報されており、体調管理や農作物の適正管理に注意していきましょう。
 今月2日好天に恵まれ、小松、犬川地区は大運動会、玉庭地区はスポレク大会、東沢地区はレク大会、中郡地区はソフトボール大会が開催されました。今年度閉校となる玉庭小学校では、児童の太鼓演奏、参加者全員での記念撮影など記憶に残る大会となりました。他の地区は4年ぶりでこの間地区役員が大幅に入れ替わり、競技種目の検討や選手の招集など開催のために役員の皆さんは大変苦労されていました。しかしどの会場も競技が進むにつれ熱気に包まれ、久しぶりの応援合戦や歓声に懐かしさを感じました。チームごとの反省会も実施され世代間交流も復活して良かったなと思います。
 地域に根ざし酒造りに情熱を注ぐ5人の蔵元杜氏が設立した「おきたま五蔵会」設立10年記念パーティーに出席しました。メンバーは、長井市鈴木酒造(一生幸福)長沼合名(惣邑)白鷹町加茂川(加茂川)飯豊町若乃井酒造(若乃井)そして本町の中沖酒造店(羽陽一献)です。それぞれ素晴らしい酒の作り手でそれぞれライバル関係でしたが、互いに力を合わせ「置賜を元気にしたい」「酒蔵観光や消費拡大を」と技術の研鑽やイベントを開催しながら日本酒文化の振興と地域経済の発展に貢献してきました。特に今年は全国新酒鑑評会において山形県が金賞受賞20銘柄で日本一に輝きましたが、中沖酒造店の純米大吟醸「醸心」が見事金賞を受賞しました。コロナ禍からようやく人流も復活し観光や飲食業も活気が生まれてきています。合わせて今、日本酒は国内外で高い評価を受けています。日本酒の消費拡大は農業の振興に直結しますので大いに期待していきたいと思います。

 

令和5年6月 雨のシーズンを迎えて

 近畿、東海地方に台風の影響による豪雨災害が発生、残念ながら死傷者も出ました。昨年を思い出し他人事でない光景がテレビに映し出され、二度と起きて欲しくありませんが、いざという時の備えを万全にしておくことが大切です。また現在災害の復旧工事中ですので、降水量が多くなれば注意が同じ様に必要です。安全を守るためどのような準備が必要か普段から考えておきましょう。「周りにどんな危険があるか確認」「安全な所へ避難するための準備(何を持っていくのか)」「食料、水等備蓄品の確保」「非常時の連絡先の確認」ほかにも色々考えられますが、一番先に身の回りにどんな危険があるか家族や地域で話し合ってみましょう。そして昨年の経験を活かし、隣近所の力でだれ一人取り残されることのないように備えましょう。
 旧高山小学校・東沢小学校が新たな拠点としてスタートします。
 高山小学校は山形県社会福祉事業団によって希望が丘地域福祉支援センターが開設されました。浴室やエレベーター、トイレや活動室が整備され、グループホームや在宅障がい者の相談支援や生活介護、就労支援など川西町・高畠町の拠点事業所となります。事業団は地域との関係を大切にしたいと、高齢者の利用も今後検討していきたいとのことです。
 東沢小学校の敷地回りにぐるっと薪がきれいに積まれています。薪ストーブや薪を販売する㈱Rest(代表取締役横山森之氏)の拠点として7月にオープンします。川西町にある山林を生かし薪の製造を通し環境問題への取り組みや障がい者の雇用の場を提供いただきます。学ぶ、遊ぶ、集う場としてコミュニティ施設「OND(オンド)」を開設、ショールームやカフェを運営、誰もが居心地の良い施設に生まれ変わります。横山さんは「薪販売の拠点がないことから東北一円に販売し東沢をPRしていきたい」と抱負を語ってくれました。
 地域に支えられてきた小学校が、新しく地域の活動拠点として末永く生かされることを願っています。

 

令和5年5月 新・新しい生活様式

 新緑も濃くなり、水が張られた水田のきれいな季節を迎えました。今月も季節外れの高温や低温、大雨など不順な天候が続いていますので、体調管理に気を付けましょう。
 五月晴れに恵まれた3日、成人式を挙行しました。4年ぶりに制限のない式典で、久しぶりの再会に若々しい歓声が心地よくプラザに響きました。さらに6日には2分の3成人式が開催されました。本来なら令和2年度開催予定でしたが、コロナ禍や昨年の豪雨災害などで延期してきました。しかし実行委員会の皆さんの結束力でようやく実施でき、恩師の先生を囲み和やかな交流会となりました。3年遅れた分、皆さん成長し、社会の中堅として活躍している様子を伺い頼もしく感じました。今後とも時代を担う若者たちを応援していきます。
 国や県の新型コロナウイルスによる感染対策本部が、5月8日に廃止されました。国県に責任や権限を集中し、3年間感染防止対策や国民生活を守るため役割を果たしてきました。最強の感染力を持つ目に見えない敵に、世界中を不安と混乱に導き、緊急事態宣言など経験したことのない対応に国民生活は大きな制約を受けてきました。「人と人の接触を避ける」ことが一番の感染対策となったこの3年間は、社会のあり様も大きく変化しました。ワクチン接種や自然免疫の獲得など、感染の抑制や重症化予防が進み、ようやくその不安や混乱から一歩抜け出すことができます。しかし、コロナウイルスが消滅することはなく、新たな変異を繰り返し私たちの周りで生存していますので、その対策は継続していかなければなりません。
1 マスク、手指消毒、換気
2 ワクチン接種の推奨
3 調子の悪い時は早めに受診、接触を避ける
これらはインフルエンザの対応と同じです。個人の判断と責任において、「恐れることなく、侮らず」この3年間で身に付けた対策を実践し、当たり前の生活を取り戻してまいりましょう。

 

令和5年4月 復活!満員御礼

 3週間も早く桜が咲き始め、その花に雪が降り積もる珍しい光景に驚きました。季節が前倒しになる中、気候変動は直接動植物に大きなダメージを与え、今年もサクランボやリンゴなどに凍霜害の被害が心配されます。農家の努力だけでは防げない異常事態で、根本的な対策を検討しなければと思います。今後の生育状況を注視したいと思います。
 そんな冷たい西風が強く吹く寒い日、9回目の吉里吉里忌が開催されました。
 語り継ぐ人らしき人ひさしの忌 舩山和寿(川西中)
 井上ひさしが残した様々な功績を語り継ぐことを目的に、全国各地から来場いただきました。今年は入場券が2時間で完売するなど、大きな反響を呼びホールは満席となりました。「井上ひさしとジャーナリズム」の鼎談と「井上ひさしさんと私」の小泉今日子さんの講演の二部構成で、それぞれに井上先生が残された言葉を通じその背景や思考を語っていただきました。「ジャーナリズムのジャーナルは日記の意味」「井上作品は事実の積み重ねから真実を浮かび上がらせている」など丁々発止の鼎談に会場がわきました。また小泉さんは読書が大好きで素敵な書評集も出版されています。井上作品を朗読され言葉の大切さを伝えていきたいと話されました。最後に川中生徒会執行部の皆さんが校歌を斉唱してくれました。
 来年はフレンドリープラザ開館30周年と第10回吉里吉里忌が重なる記念の年となります。ご遺族のご厚意で今年プラザ内に「書斎」を移設しますが文化の殿堂にふさわしい記念事業を検討していきます。
 第56回茂吉忌合同歌会において、西大塚の前柳長栄さんの作品が見事特選を受賞されました。おめでとうございます。
 土に生き朝露踏めば病無し言われて農継ぎ今朝も草刈る
 前柳さんは「歌を通じ町に明るい話題を提供したい」と意欲的です。
 今年も田起こしの季節となりました。これからも「土と共に生きる」ことを大切にしていきたいと思います。


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