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Team Kawanishi vol.2 リチャード・チン・キムファさん(令和5年町報かわにし9月号掲載)

 本号(令和5年9月号)では、川西町国際交流協会に所属し、国際交流事業に尽力されているリチャード・チン・キムファさんに密着しました。

リチャード・チン・キムファさん

Profile

  • マレーシアサバ州出身
  • 平成21年に川西町に移住
  • 川西町国際交流協会 事務局長

 

マレーシアから日本に来たきっかけを教えてください。

 私の高校では、卒業後海外に留学する人が多く、私もその一人で、日本に留学生として来たことがきっかけです。

 多くの生徒がイギリスやアイルランド、台湾などの国に進む中、私はみんなと違う国に行きたいと思っていました。当時マレーシアでは、日本はあまり知られていない国であり、「謎が多い国」と認識しているマレーシア人が多かったです。私が日本への留学を志したきっかけは、街中で見かけた日本製のタイヤのCMです。そのCMにはお相撲さんが登場しました。それを見て「日本ってどんな国なんだろう。」と思い、興味を持ちました。

 

山形県に来たきっかけを教えてください。

 日本に来てまず東京の日本語学校に通いました。当時は学費を払うためにアルバイトに明け暮れた日々を送っていました。だからこそ、学生生活は忙しく、当初留学を予定していた1年間があっという間に過ぎてしまったのです。せっかく留学しに来た日本。もっとゆっくり満喫したかったなと後悔していました。そのときに大学に進めばさらに4年間日本にいれることがわかったため、進学を決意しました。当時は大学に4年間通ったらマレーシアに帰ろうと思っていたので、せっかくなら大学はマレーシアでは体験できない雪があるところに行きたいと考えました。その時にたまたま東京の上野駅で見つけたものが、蔵王のポスターです。蔵王がある山形県なら雪がある暮らしができると思い、山形の大学に進学することに決めました。

※マレーシアは、赤道に近く熱帯雨林気候に属すため、日本のように四季による大きな気候の変化はありません。そのことにより年中夏のような気候が続くため、雪が降りません。

 

川西町に移住したきっかけを教えてください。

 住んでいる家が寒かったので、勉強できる図書館を探していたことがきっかけです。当時開設したばかりのフレンドリープラザへ行って、勉強していました。そのとき当時の館長をはじめ町民の方と仲良くなり、一緒にイベント等を行うようになりました。就職後一度は川西町を離れましたが、結婚し家族ができたことをきっかけに川西に戻ってきました。

 

川西町に移住し、移住前に想像していたことよりも苦労したことがありましたら教えてください。

 2つあります。1つ目は雪の多さです。若い頃は平気でしたが、年を取るにつれて雪かきに苦労するようになりました。

 2つ目は、私のような外から来た人がわからない「当たり前」のことが多すぎることです。その当たり前のことを誰か教えてほしいです。マレーシアでは雪が降らないので、冬靴が必要なことを知りませんでした。マレーシアではプールの授業がないので、学校で何を準備すればいいのかわかりませんでした。他にもたくさんあります。その「当たり前」のことをはっきりと教えてもらいたかったです。大変苦労しました。川西に来て約15年が経ち、ようやくその当たり前がわかってきたところです。

 

川西町に移住し、移住前に想像していたことよりも良くて感激したことがありましたら教えてください。

 食べ物が美味しいことです。日本はマレーシアと違って四季による気候の変化が大きいことから、旬の食べ物を楽しむことができます。私は山菜が好きで、よく地元の方と一緒に山菜採りにでかけます。他にも大好きな旬の食べ物がたくさんあります。初めて本しめじを食べたときは、あまりの美味しさに衝撃を受けました。旬の食べ物があるからこそ、その時々で楽しみがあり、雪が多い冬だって来年の山菜を楽しみにして過ごすことができます。

 遊びも同じです。季節によって遊びも楽しめますね。春は花見、夏は祭り・花火、秋は芋煮・紅葉狩り、冬はスキーを楽しんでいます。

 

今海外から知り合いを川西町に招待するならどこに案内しますか?

 その時期にぴったりなところに案内します。今ならお祭りですね。先日国際交流の事業で海外の方が来町された際に地区のお祭りに招待しました。その国にはない文化だったので大変喜んでいただきました。他にも神社や、ダリヤ園などに案内したいと思います。

 

川西町国際交流協会に加入した経緯を教えてください。

 川西町国際交流協会は平成22年に設立しました。その設立するタイミングで加入しました。設立当初は副会長、その後は会長として活動しましたが、事務局として積極的に動いて事業を進めたいと思い、今は事務局長として活動しています。

 川西町国際交流協会では、マレーシアサバ州との交流プロジェクトを行っており、昨年10周年を迎えることができました。

 

日本人とマレーシア人が互いに取り入れる文化がありましたら教えてください。

 マレーシアは多民族・多文化・多言語の国です。特に多民族・多文化のところはこれから日本にとって必要になってくるでしょう。

 また、マレーシアの子ども達は、日本の小学生が自分達で学校の掃除や整理整頓をする教育を学ぶ必要があります。

 

川西町国際交流協会で活動することのやりがいを教えてください。

 日本人とマレーシア人が互いに国を行き来することによってそれぞれの成長につながっていることにやりがいを感じています。

 以前マレーシアの教員をやっている方が来日した際に、日本の小学校で植物を植える授業や遊具を見て、マレーシアの学校に取り入れました。

 日本側でもマレーシアに行った経験を糧に成長している学生がいてとても嬉しく思います。

 

川西町国際交流協会とマレーシアサバ州の交流の様子

 

ウクライナで起きている経緯や現状を学ぶ川西町国際交流協会

 

リチャードさんが考える国際交流の視点による川西町の課題を教えてください。

 早いうちから若者に外の世界を見せる機会を作り、応援する必要があると思います。そのことにより、若者は視野を広げます。そして、どのような環境でも戦えるように成長します。その若者達は、いずれ地元に戻って貢献できる人材になります。

 一方、地元に成長した若者が帰ってこられる場所を作り、若者達が安心して力を発揮できる環境を整える必要があると思います。

 

川西町国際交流協会として今後やってみたいことや目標を教えてください。

 学生の相互訪問交流や国際交流できる場を増やしていきたいです。そして、マレーシアとの交流も10年以上行ってきましたので、今後必要があればマレーシアの団体また関係者の紹介や仲介などをしたいです。

 

リチャードさんの今後やってみたいことや目標を教えてください。

 日本の美味しいものをマレーシアの友人などに教えたいです。一方、マレーシアの美味しいものを日本の皆さんに食べさせたいです。マレーシアには、中華系やインド系、マレー系など様々なテイストの料理があります。ぜひ皆さんと一緒に食べたいです。

 

国際交流事業で通訳を担うリチャードさん

 

川西町国際交流協会で交流を楽しむリチャードさん

 

Information

川西町国際交流協会会員募集中。国際交流に興味がある方大歓迎です。

●申込・問合せ先
 川西町国際交流協会 リチャード 
 電話 0238-54-0202
 メール kawanisifun@gmail.com


この記事に関するお問い合わせ先

担当課/ 総務課 情報統計グループ
TEL/ 0238‐42‐6695
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