○川西町町有牛貸付管理条例
昭和56年3月25日
条例第15号
川西町町有牛貸付管理条例(昭和30年条例第84号)の全部を改正する。
(目的)
第1条 本町は、予算の定めるところにより黒毛和種牛を購入し、一般農家に貸付け、これを改良増殖し、農家経営の安定を図ることを目的とする。
(定義)
第2条 この条例における用語の定義は、それぞれ当該各号に掲げるところによる。
(1) 町有牛 町が所有する黒毛和種雌牛をいう。
(2) 納付牛 町有牛から生産される初産牛、2産牛及び3産牛で納付の義務を負う牛をいう。
(3) 償還義務率 納付牛の処分によって町有牛償還義務額を年次別に償還させる場合において、家畜の価格の変動に対応するため、町有牛市場価格を当該市場平均価格で除して得た割合(その上限を120%とする。)によって償還額を調整する率をいう。
(管理及び指導)
第3条 町有牛の適切な飼育の管理指導を行うため、管理指導者若干名を置く。
2 前項の管理指導者は、有識経験者のうちから町長が委嘱し、その任期は1年とする。ただし、再任を妨げない。
(貸付期間)
第4条 町有牛の貸付期間は、町有牛の算年齢満6歳に達する日に属する月の末日までとする。ただし、第11条の規定に基づく納付牛の納付を完了しない場合においては、完了の日に属する月の末日までとする。
(借受対象者)
第5条 町有牛の借受対象となる者は、次に掲げる者のうち、飼育を管理する者として町長が適任と認める者とする。
(1) 次に掲げる要件を具備する者
ア 各種公租公課の完納者
イ 農地法(昭和27年法律第229号)第3条の規定に基づき、川西町農業委員会で定める下限面積以上の耕作者
ウ 家畜の飼養経験を有する者
(2) 認定新規就農者(農業経営基盤強化促進法(昭和55年法律第65号)第14条の4に規定する青年等就農計画が適当である旨の認定を町長から受けた者)
(借受申請)
第6条 町有牛を借受けようとする者は、町有牛借受願書(別記様式第1号)に管理指導者の意見書を添えて町長に提出しなければならない。
(貸付の決定等)
第7条 町長は、前条に規定する借受願書を受理したときは、管理指導者の意見を徴し、当該借受願書の内容を審査し、その適否を借受けようとする者に通知しなければならない。
(借受者の義務)
第8条 借受者は、貸付けに係る町有牛を善良なる管理者の注意をもって飼養管理しなければならない。
2 借受者は、貸付を受けた町有牛を農業災害補償法(昭和22年法律第185号)に基づく家畜共済に加入させなければならない。
3 借受者は、借受けに係る町有牛の飼育管理について町長が必要な措置を命じたときは、これに従わなければならない。
4 借受者は、借受けに係る町有牛について盗難、失そう、疾病、へい死その他の重大な事故があったときは、遅滞なくその状況を町有牛事故状況報告書(別記様式第3号)により町長に報告しなければならない。
(納付牛の納付)
第9条 借受者は、町有牛から生産された初産牛、2産牛及び3産牛を雌及び雄共に生後180日から240日間飼育した後町長の指示に従い納付しなければならない。ただし、町長は、必要に応じ飼育期間を短縮又は延長することができる。
(納付牛の処分)
第10条 町長は、納付牛の納付があったときは家畜取引法(昭和31年法律第123号)第2条の規定に基づく市場又は農業協同組合の行う共同販売(以下「市場」という。)に付し、処分しなければならない。
(償還の方法等)
第11条 納付牛による償還は、町有牛から生産されたこ牛の初産牛、2産牛及び3産牛をもって完了する。
2 町長は、納付牛を処分したときは、納付牛の市場価格から処分時における市場平均価格に町有牛償還義務率を乗じて得た額を町有牛償還義務額(以下「義務額」という。)とし、当該義務額に次の表に掲げる納付牛の納付別による割合を乗じて得た額を納付別償還額(以下「償還額」という。)として控除し、残額が生じたときは報償金として借受者に交付する。
納付牛納付別 | 償還割合 |
初産牛 | 100分の30 |
2産牛 | 100分の30 |
3産牛 | 100分の40 |
3 前項の場合において納付牛の市場価格が償還額に満たないときは、次に納付する納付牛によって残額を償還しなければならない。
4 第2項の規定にかかわらず4産以降の処分代金は、借受者に帰属する。
(納付牛を完了しない町有牛の返納)
第12条 借受者は、町有牛に係る初産牛の生産前において町有牛を返納しなければならない事由が生じたときは、町有牛返納願書(別記様式第4号。以下「返納願書」という。)を町長に提出し、その指示により返納しなければならない。
2 前項の規定により町有牛を返納した場合、当該町有牛の貸付に係る日の翌日から返納の日の前日までの飼育日数に公共育成牧場の飼育料を乗じて得た額を飼育報償金として借受者に交付する。
5 償還額の償還方法は、第11条の規定を準用する。
第13条 借受者は、町有牛に係る2産牛若しくは3産牛の生産前において町有牛を返納しなければならない事由が生じたときは、返納願書を町長に提出し、その指示により返納しなければならない。
4 償還額の償還の方法は、第11条の規定を準用する。
(廃用牛の処分)
第14条 町長は、町有牛を廃用しようとするときは、次の各号に定めるところにより決定しなければならない。
(1) 獣医師の診断により疾病又は傷害のため繁殖の用に供することができないとき。
(2) 町長が特に必要と認めたとき。
2 町長は、廃用を決定したときは、借受者に通知し廃用牛として処分する。
3 廃用牛の処分は、廃用決定時において開設される市場に付し、又は町長が別に定める方法により処分する。
(1) 肥育の用に供される場合
イ 納付牛の納付義務完了前において廃用となった場合は、売却代金から償還義務額及び売却に要する経費を控除した額を報償金として借受者に交付する。
(2) 肥育の用に供されない場合
ア 初産牛の生産前において廃用処分となった場合の償還義務額は、市場価格(以下「廃用価格」という。)の100分の40
イ 2産牛若しくは3産牛の生産前において廃用処分となった場合の償還義務額は、廃用価格の100分の40又は第11条の規定に基づき償還した償還義務額のいずれか低い額
2 前項第2号の規定により償還義務額を納付した場合において廃用価格に残額が生じたときは、処分に要する費用を控除し借受者に交付する。
3 借受者は、町有牛がへい死した場合において、へい死牛に価格のないもの又は家畜伝染病によりへい死した場合に支払われた家畜共済金に次の各号に定める割合を乗じて得た額を償還義務額として納付しなければならない。
(1) 納付牛の納付がない場合 100分の30
(2) 納付牛の納付が1頭の場合 100分の20
(3) 納付牛の納付が2頭の場合 100分の10
(町有牛の譲渡)
第16条 町長は、町有牛が第4条に規定する貸付期間を満了したときは借受者に無償譲渡する。
(損害賠償)
第17条 借受者は、貸付期間中に町有牛につき盗難、失そう、疾病、へい死その他の重大な事故があった場合において、当該事故が借受者の責めに帰すべき事由によるものであるときは、町長が定めるところにより、町に対してその損害を賠償しなければならない。
(貸付の解除)
第18条 町長は、借受者がこの条例の規定に違反したとき、又は継続して貸付けることを不適当と認めたときは、貸付を解除し、町有牛を返納させることがある。
(費用の負担)
第19条 借受者は、次の各号に掲げる費用を負担しなければならない。
(1) 飼料その他飼育管理(疾病及び傷害等医療費を含む。)に要する一切の費用
(2) 種付料
(帳簿等の備付)
第20条 町長は、町有牛台帳(別記様式第6号)その他町有牛に関し必要な帳簿を備付けておかなければならない。
(委任)
第21条 この条例に定めるもののほか、必要な事項は別に定める。
附則
(施行期日)
1 この条例は、昭和56年4月1日から施行する。
(町有牛に関する経過措置)
2 この条例の施行の際現にこの条例による改正前の川西町町有牛貸付管理条例(以下「旧条例」という。)の規定に基づき貸付けられている町有牛については、この条例の規定に基づき貸付けられたものとみなす。ただし、旧条例第7条の規定については、なお従前の例による。
附則(昭和62年3月25日条例第23号)
(施行期日)
1 この条例は、昭和62年4月1日から施行する。
(費用負担の特例)
2 昭和62年度から平成2年度に係る種付料については、第19条第2号の改正規定にかかわらず、初産牛に限り、次の各号に定める率を町の負担とする。
(1) 昭和62年度及び昭和63年度 2分の1
(2) 平成元年度及び平成2年度 3分の1
附則(平成元年3月27日条例第6号)
この条例は、公布の日から施行する。
附則(平成27年3月27日条例第12号)
この条例は、平成27年4月1日から施行する。
附則(令和4年3月25日条例第2号)
この条例は、令和4年4月1日から施行する。